4つの経過勘定を理解しよう
横浜市青葉区の税理士、古嶋(フルシマ)です。
4つの経過勘定
経過勘定には、次の4つがあります。
前払費用(資産勘定)・未収収益(資産勘定)・未払費用(負債勘定)・前受収益(負債勘定)
いずれも、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行っている場合で、時間の経過に伴い費用や収益となる場合に使用する勘定科目です。
例としては、利息・家賃・保険料等が代表的です。
経過勘定の定義
「中小企業の会計に関する指針」では、経過勘定を次のように定義しています。
- 前払費用とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、いまだ提供されていない役務に対して支払われた対価をいい、前払利息、前払保険料、前払家賃、前払保証料等が該当する。
- 未収収益とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、既に提供した役務に対しいまだその対価の支払を受けていないものをいい、未収利息、未収家賃等が該当する。
- 未払費用とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を受ける場合、既に提供された役務に対していまだその対価の支払が終らないものをいい、未払利息、未払家賃、未払給料、未払社会保険料等が該当する。
- 前受収益とは、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行う場合、いまだ提供していない役務に対して支払を受けた対価をいい、前受利息、前受家賃等が該当する。
前払金・未収金・未払金・前受金との違い
似たような勘定科目に前払金・未収金・未払金・前受金がありますが、これらの勘定科目は、一定の契約に従い、継続して役務の提供を行っている場合以外に使用します。ですから資産の譲渡(物の売買)の場合等はこれらの勘定科目を使い、経過勘定は使いません。